土用といえば夏の「土用の丑の日」にうなぎを食べるイメージが強いかもしれません。しかし土用は年に4回あり、立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間を指します。この期間は古くから「土いじりをしてはいけない」と伝えられてきました。
土用に土いじりがNGとされる理由は、土を司る神様「土公神(どくじん)」が土に宿るためです。スピリチュアルな観点から見ると、この期間は季節の変わり目でエネルギーが不安定になる時期。この記事では、土用の土いじりにまつわる意味や対処法、間日の活用方法など25のポイントで詳しく解説します。
目次
土用の日に土いじりのスピリチュアルな意味

土公神が土に宿る時期
土用の期間は、土を司る神様「土公神(どくじん・どこうじん)」が土に宿るとされています。陰陽道に由来するこの神様は、四季ごとに居場所を変えながら土地を守護しています。
春は竈(かまど)、夏は門、秋は井戸、冬は庭にいるとされ、土用の期間は特に土の中に滞在すると考えられています。この時期に土を動かすと土公神の怒りに触れると伝えられてきました。
陰陽五行説との関係
土用は古代中国の陰陽五行説に由来しています。五行説では万物は「木・火・土・金・水」の5つの要素から成り立つとされています。
季節に当てはめると「木=春」「火=夏」「金=秋」「水=冬」となりますが、「土」だけ季節がありません。そこで各季節の終わりの約18日間を「土」に当てはめ、「土用」としたのです。
季節の変わり目のエネルギー
土用は季節と季節をつなぐ移行期間です。スピリチュアルな観点では、この時期はエネルギーが内向きになりやすく、変化が激しい不安定な期間とされています。
「土旺用事(どおうようじ)」という言葉が縮まって「土用」になったとも言われ、土の作用が強くなる時期を意味します。植物の種から実ができるように、土には物を育成し保護する性質があります。
体調を崩しやすい時期
土用は季節の変わり目にあたるため、昔から体調を崩しやすい時期として知られていました。医学が発達していなかった時代は、この時期の体調変化が生活に大きな影響を与えました。
土いじりを禁じることで、農作業の手を休め、体を休養させる知恵があったとも考えられています。激しい作業を避けることで、季節の変わり目を健康に乗り越える工夫だったのです。
【季節別】土用の土いじりの意味

冬の土用(1月中旬〜2月上旬)
冬の土用は立春の直前、1月17日頃から約18日間続きます。この時期は寒さが最も厳しく、土が凍っていることも多い季節です。
冬の土用の間日は「寅・卯・巳」の日とされています。この時期に「ひ」のつく食べ物や赤い食べ物を食べると良いとされ、ヒラメやひじき、トマトやイチゴなどがおすすめです。
春の土用(4月中旬〜5月上旬)
春の土用は立夏の直前、4月17日頃から始まります。ガーデニングを楽しみたくなる季節ですが、土いじりには注意が必要な時期です。
春の土用の間日は「巳・午・酉」の日です。この時期には「い」のつく食べ物や白い食べ物が良いとされ、イチゴ、イカ、インゲン豆、大根、豆腐などを食べて運気を高めましょう。
夏の土用(7月中旬〜8月上旬)
夏の土用は最も有名で、立秋の直前の約18日間です。土用の丑の日にうなぎを食べる習慣はこの時期に由来します。
夏の土用の間日は「卯・辰・申」の日とされています。「う」のつく食べ物や黒い食べ物が良いとされ、うなぎ、瓜、梅干し、うどん、黒豆、ナスなどがおすすめです。
秋の土用(10月中旬〜11月上旬)
秋の土用は立冬の直前、10月20日頃から始まります。庭の手入れや落ち葉掃除をしたくなる時期ですが、土を動かす作業は控えめにしましょう。
秋の土用の間日は「未・酉・亥」の日です。「た」のつく食べ物や青い(緑の)食べ物が良いとされ、玉ねぎ、タコ、大根、サンマやサバなどの青魚がおすすめです。
【作業別】土用の土いじりの意味

ガーデニング・植え替え
土用の期間中は、庭の土いじりやプランターの植え替えは避けた方が良いとされています。土公神が土の中にいる時期なので、神様の邪魔をしてしまうと考えられているためです。
どうしても植え替えが必要な場合は、間日を利用するか、手袋をして直接土に触れないようにする方法もあります。植え替えの時期をずらせるなら、土用明けまで待つのがおすすめです。
草むしり・除草
草むしりも土を動かす作業なので、土用期間中は控えた方が良いとされています。特に根っこごと抜く作業は土を大きく動かすことになります。
ただし、これは昔からの言い伝えであり、現代では気にしない方も多いです。気になる場合は間日を選んで作業するか、地上部分だけを刈り取る方法を選びましょう。
地鎮祭・基礎工事
新築やリフォームの地鎮祭、基礎工事は土用期間中に行わない方が良いとされています。土を大きく動かす作業は土公神の怒りを買うと考えられてきました。
建築関係の方は土用を意識して工程を組むこともあります。着工を土用入り前にしておけば、土用期間中も作業を続けることができるとも言われています。
井戸掘り・穴掘り
井戸掘りや穴掘りは深く土を掘り返す作業なので、土用期間中は特に避けるべきとされています。土公神が支配する土を大きく乱す行為になるからです。
現代では井戸を掘る機会は少なくなりましたが、造園や土木工事などで穴を掘る場合も同様の考え方が当てはまります。
【対処法別】土用の土いじりの意味
間日を活用する
土用期間中でも「間日(まび)」と呼ばれる日は土いじりをしても良いとされています。この日は土公神が天上界へ出かけ、土を離れると考えられているためです。
文殊菩薩が土公神一族を天上の清涼山に集めてくれるという言い伝えもあります。どうしても土いじりが必要な場合は、この間日を利用しましょう。
土用前に着手しておく
土用に入る前に作業を始めておけば、土用期間中も続けて良いという考え方もあります。すでに始まっている作業は中断する必要がないとされています。
ガーデニングや農作業の予定がある場合は、土用入りの日を確認して、それより前に着手しておくと安心です。
塩と酒でお清めをする
土用中にうっかり土いじりをしてしまった場合は、土に少量の塩と酒をかけてお清めをすると良いとされています。土公神様に謝罪の気持ちを込めて行いましょう。
心配しすぎる必要はありませんが、気になる方はこの方法で心を落ち着けることができます。丁寧に謝れば神様も許してくださるでしょう。
手袋を着用する
どうしても土用中に作業が必要な場合は、手袋をして直接土に触れないようにするという方法もあります。素手で土に触れることを避けることで、影響を軽減できると考える人もいます。
これは現代的な解釈ですが、気持ちの面で安心できる方法の一つです。
具体的な行動指針と開運アクション
掃除と断捨離で厄払い
土用期間中は土いじりの代わりに、家の中の掃除や断捨離をするのがおすすめです。不要なものを手放すことで、新しいエネルギーを呼び込むことができます。
土用は厄が溜まりやすい時期とも言われています。ごみと一緒に家中の厄を払い、次の季節を気持ちよく迎える準備をしましょう。
心身を休めて内省する
土用は季節の変わり目で体調を崩しやすい時期です。この期間は激しい作業を避け、心身を休めることを意識しましょう。
スピリチュアルな観点では、エネルギーが内向きになる時期なので、瞑想や日記を書くなど内省の時間を持つのも良いでしょう。次の季節に向けてエネルギーを蓄える期間と捉えてください。
よくある質問(FAQ)
Q:土用中に土いじりしたらどうなる?
A:昔から土公神の祟りを受けるとされてきましたが、必ずしも不運をもたらすわけではありません。あくまで伝統的な言い伝えです。
気になる場合は塩と酒で土をお清めし、土公神様に謝りましょう。過度に心配する必要はありませんが、心を込めて謝罪すれば問題ないとされています。
Q:農家はどうすればいい?
A:昔の農家も土用期間中は作業を控え、休息を取っていたと言われています。ただし、土用前に着手した作業は続けても良いとされています。
現代の農業では現実的に休むことが難しい場合も多いでしょう。間日を活用したり、気にしすぎないことも一つの選択肢です。
Q:年に何回土用があるの?
A:土用は年に4回あります。立春・立夏・立秋・立冬の前の約18日間がそれぞれ土用にあたり、合計で年間約72日間になります。
冬土用は1月中旬から、春土用は4月中旬から、夏土用は7月中旬から、秋土用は10月中旬から始まります。
まとめ
土用の日に土いじりをしてはいけないとされるのは、土を司る神様「土公神」が土に宿る期間だからです。陰陽五行説に由来するこの風習は、季節の変わり目に体を休め、健康に過ごすための昔の人の知恵でもありました。
土用は年に4回、各季節の終わりに約18日間ずつあります。この期間中でも「間日」を利用すれば土いじりが可能です。うっかり土いじりをしてしまった場合も、塩と酒でお清めをして謝れば問題ないとされています。
現代では土用の禁忌を知らない方も多く、気にしない人もいます。しかし、季節の変わり目は体調を崩しやすい時期でもあるため、この期間に無理な作業を避けて心身を休めることは、健康管理の観点からも理にかなっています。土用の知恵を現代の生活に上手に取り入れて、季節の移り変わりを穏やかに過ごしましょう。





