ヴィジャ盤(Ouija Board)とは、アルファベットや数字が書かれたボードと、三角形のプランシェットと呼ばれる指示具を使って霊と交信するための道具です。ヴィジャ盤は、しばしばウィジャボードやスピリットボードとも呼ばれ、19世紀後半から20世紀にかけて欧米で広く普及しました。
ヴィジャ盤は、心霊的な質問を投げかけ、その質問に対する答えをプランシェットが盤上の文字や数字の上を動くことで示すという形で使用されます。プランシェットが「YES」や「NO」といった答えを示したり、特定の文字や数字を指し示すことで、霊からのメッセージを受け取るとされています。
ヴィジャ盤の仕組みと使い方
ヴィジャ盤は、アルファベットのAからZ、数字の0から9、そして「YES」「NO」「GOODBYE」といったメッセージが書かれたボードを使います。通常、複数の人が円を描いて座り、指をプランシェットに軽く触れて使用します。盤に手を置きながら、質問をし、霊やスピリットが答えてくれるのを待ちます。参加者の指はプランシェットの上に軽く置かれ、プランシェットが自動的に動き出すことで、文字や数字を指し示して答えを導き出すとされています。
ヴィジャ盤の使用手順
- 準備: 使用する場所を整え、静かで集中できる環境を作ります。通常は、複数人が円を描いて座ります。
- 質問を投げかける: 参加者が心を集中させて、霊に対して質問をします。質問は「YES」か「NO」で答えられるもの、もしくは具体的な情報を求めるものが一般的です。
- プランシェットの動きに従う: 参加者が軽く指をプランシェットに置き、プランシェットが動くのを待ちます。動き始めたら、指し示した文字や数字をメモし、質問に対する回答を読み取ります。
- 終了時の挨拶: 終了する際には、「GOODBYE」と書かれた部分にプランシェットを動かし、霊との交信を終わらせることが推奨されます。
ヴィジャ盤の歴史
ヴィジャ盤は、19世紀後半のアメリカで、スピリチュアリズム運動の中から生まれました。この時代、人々の間では霊との交信や死後の世界への関心が高まっており、ヴィジャ盤はそうした目的のために開発されました。
1891年に最初の商標として「Ouija Board(ウィジャボード)」が登録され、以降、遊びやエンターテイメントの一環としても広まっていきました。「Ouija」という名前は、「oui(フランス語で「はい」)」と「ja(ドイツ語で「はい」)」を組み合わせたもので、霊が「はい」と答えることから名付けられたとされています。
ヴィジャ盤と心霊現象
ヴィジャ盤は、霊やスピリットとの交信を試みる道具として知られていますが、その現象は科学的に説明されることもあります。主な理論としては、**「イデオモーター効果」**が提唱されています。イデオモーター効果とは、無意識に筋肉が反応し、参加者が自分では気づかないうちにプランシェットを動かしてしまう現象です。これにより、霊が答えているように見えることがあるとされています。
一方、心霊的な見解では、ヴィジャ盤は霊的な存在とのコミュニケーションツールと考えられており、特に警戒が必要な道具ともされています。使用する際には慎重な準備や正しい手順が必要であり、無闇に使用するとネガティブなエネルギーや霊的な影響を受ける危険があるとされています。
ヴィジャ盤に関する注意点
- 霊的なリスク: ヴィジャ盤は、霊との交信を試みるため、未熟な状態で使用するとネガティブな霊や悪霊を呼び寄せるリスクがあると考えられています。
- 正しい終了手順: 霊との交信を終える際には、必ず「GOODBYE」を指し示して終了する必要があります。これを怠ると、霊が引き続きその場に留まる可能性があるとされています。
- 自己暗示や不安感: ヴィジャ盤は、心理的な影響を強く受けやすい道具でもあるため、過度な期待や恐怖心が心の不安や混乱を引き起こすことがあります。
まとめ
ヴィジャ盤(ウィジャ盤)は、霊やスピリットと交信するためのボードゲームの一種であり、アルファベットや数字が書かれたボードとプランシェットを使ってメッセージを受け取る道具です。19世紀のスピリチュアリズム運動から生まれ、霊とのコミュニケーションや未来の予測、心霊現象に関心を持つ人々に広く使われました。
ヴィジャ盤を使用する際には、霊的なリスクを理解し、正しい手順で慎重に扱うことが重要です。また、霊的な側面と同時に、科学的な視点からの説明(イデオモーター効果)もあるため、心の安定を保ちながら適切に使用することが推奨されます。