「卦(け)」の意味と仕組み|宇宙を映し出す64のバイナリ・コード

「卦(け)」の意味と仕組み|宇宙を映し出す64のバイナリ・コード

「卦(け)」という言葉を聞いて、何を思い浮かべますか? 多くの人は占いの不思議な記号をイメージするかもしれません。しかし、その本質は驚くほど近代的です。01の組み合わせで動くコンピュータのように、易経「陰」と「陽」という2つの要素を組み合わせて、この世のあらゆる現をシミュレートしようとしました。今こそ、この古代のデジタル・コードを用いて、複雑な運命を解読する知恵を身につけましょう。

卦を構成する最小単位:陰(- -)と陽(─)

すべての卦は、(こう)」と呼ばれる1本の線から始まります。

陽爻(ようこう) ─

実線。能動的、明るい、硬い、積極性、男性性、太陽を象徴します。

陰爻(いんこう) – –

中央が切れた線。受動的、暗い、柔らかい、包容力、女性性、月を象徴します。

この2種類の線を積み重ねることで、宇宙のあらゆる状況が描き出されます。

基本の8つのキャラクター「八卦(はっけ)」

爻を3本積み重ねたものを「八卦(または小成卦)」と呼びます。これは自然界の8つの基本エレメントを表しています。

卦名 シンボル 自然の象徴 主な性質・キーワード
乾(けん) 創造、強さ、父、リーダーシップ
(こん) 受容、安定、母、柔軟性
震(しん) 動き、発展、驚き、新しい始まり
(そん) 順応、浸透、広がり、信用
(かん) 困難、悩み、知恵、流動的
離(り) 明るさ、情熱、知性、美しさ
(ごん) 静止、境界、止まる、蓄積
(だ) 喜び、楽しさ、社交、言葉

ドラマを完成させる「六十四卦(ろくじゅうしか)」

八卦を上下に2つ組み合わせたものが「六十四卦(または大成卦)」です。計6本の爻によって、人生で起こりうる64通りのストーリーが完成します。

二階建ての構造:

  • 下側(内卦:自分の内面や身近な状況。
  • 上側(外卦:社会的な環境や遠い未来。

この2つのエネルギーがぶつかり合うことで、「今は攻めるべきか」「今は耐えるべきか」という具体的なアドバイスが生まれます。

よくある質問(FAQ)

Q:卦を覚えるコツはありますか?

「乾(天)・坤(地)・震(雷)…」という順番で、それぞれの自然のイメージを自分の中に落とし込むのが一番です。無理に記号を丸暗記するより、「上から水が降ってきて、下が雷ならどうなるかな?」と想像力を膨らませるのが易を楽しむ秘訣です。

Q:コイン占いで卦を出すとき、何回投げればいいですか?

基本的には「6回」投げます。1回投げるごとに、一番下の爻(初爻)から順番に1本ずつ書き積み上げていきます。コインの表裏の組み合わせで陰陽を決め、6本揃ったところで一つの卦が完成します。

Q:不吉な卦が出たらどうすればいい?

易経に「絶対的な絶望」はありません。不吉な卦は「このままだと危ない」というアラートです。そのアドバイスに従って行動や考え方を改めれば、災難を避け、良い方向へと「変える」ことができる……これが「易(変わる)」という名前の由来でもあります。

まとめ

卦(け)は、私たちが人生という大海原を航海するための「海図」です。

一見、ただのの並びに見えるかもしれませんが、そこには数千年にわたる先人たちの観察眼と智慧が詰まっています。

陰陽のバランスを知り、自分がいまどの「卦」のステージにいるのかを意識する。それだけで、複雑な世の中の動きが驚くほどシンプルに、そして愛おしく見えてくるはずです。

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