「当たるとも八卦、当たらぬとも八卦」という言葉を聞いたことはありませんか?占いの代名詞のようになっている「八卦(はっけ)」ですが、その実体は、宇宙に存在するあらゆる現象や人間関係を「8つのパターン」に分類した非常に論理的な記号体系です。風水、気学、易占といった東洋の知恵はすべてここから始まります。万物の設計図ともいえる八卦の秘密を、楽しく紐解いていきましょう。
目次
八卦とは?|陰陽が織りなす「三本線」の魔法

八卦は、すべての根源である「陽(─)」と「陰(- -)」を3本組み合わせることで作られます。
2× 2 × 2 = 8 通りの組み合わせが、自然界のエレメント(天・地・雷・風・水・火・山・沢)に対応しており、それぞれが特定のエネルギーや家族構成、方位を象徴しています。
八卦の一覧と象徴|8つのキャラクターを知る
それぞれの卦には、固有の「象意(しょうい:シンボル)」があります。
| 卦名(読み) | 自然の象徴 | 家族の役割 | 性格・エネルギーの性質 |
| 乾(けん) | 天 | 父親 | 剛健、創造、リーダーシップ、権威 |
| 兌(だ) | 沢 | 少女 | 喜び、社交性、悦び、言葉、愛嬌 |
| 離(り) | 火 | 中女 | 明るさ、知性、情熱、華やかさ、執着 |
| 震(しん) | 雷 | 長男 | 行動力、スピード、衝撃、新しい始まり |
| 巽(そん) | 風 | 長女 | 柔軟性、順応、広がり、影響力 |
| 坎(かん) | 水 | 中男 | 困難、深み、知恵、苦悩、流動性 |
| 艮(ごん) | 山 | 少男 | 静止、安定、境界線、不動、蓄積 |
| 坤(こん) | 地 | 母親 | 受容、育成、包容力、労働、柔軟 |
八卦の応用|日常生活での活用
八卦の知識は、単なる占いを超えて、環境や自己理解に役立ちます。
風水での方位診断
風水では「八卦鏡」や「バグアマップ」を使い、家の中の特定の方位がどの八卦に対応しているかを確認します。
- 例:北西(乾)を整えると、仕事運や目上の人からの引き立て(リーダーシップ)が強まる。
- 例:西(兌)を整えると、金運や対人関係の楽しさ(悦び)が増す。
易占(えきせん)の基礎
八卦を上下に2つ重ねることで「六十四卦」が作られます。現在の状況がどの八卦の組み合わせに当たるかを知ることで、進むべきか止まるべきかの指針を得ます。
性格診断(九星気学など)
気学などの占術では、人が生まれ持ったエネルギーを「一白水星(坎)」や「九紫火星(離)」のように、八卦の属性と結びつけて性格や適職を判断します。
よくある質問(FAQ)
Q:「当たるとも八卦」の本当の意味は?
「当たることもあるし、外れることもある」といういい加減な意味に捉えられがちですが、本来は「易の教えは、当てることよりも、どう行動すべきかの指針(道)を示すことに本質がある」という戒めでもあります。占いに一喜一憂せず、智慧として活用しなさい、というメッセージですね。
Q:自分を象徴する卦(本命卦)は?
はい。生年月日と性別から導き出すことができます。これを「本命卦(ほんめいか)」と呼び、自分にとって相性の良い方位(吉方位)や寝る向きなどを判断する基準になります。
Q:八卦の「三本線」の形に意味は?
もちろんです。例えば、一番上が途切れている(陰)のは「口」が開いている様子を表し、それが「沢(兌)」や「言葉」を象徴する……といったように、図形そのものが自然の形を模しています。
まとめ
八卦(はっけ)は、宇宙という巨大なシステムを理解するための「8つのインデックス」です。
自分が今、どのエネルギーの状態にあるのか(活発な「震」か、静止の「艮」か、あるいは受容の「坤」か)を意識するだけで、無理のない自然な生き方が見えてきます。
複雑な世の中も、突き詰めればこの8つのバランス。八卦の視点を少しだけ借りて、あなたの周りの環境や人間関係を眺めてみてはいかがでしょうか?





