地支

地支は、中国の伝統的な暦や占術で使用される十二支のことを指し、干支や暦の体系において天干(てんかん)と組み合わせて時間や方位、年齢、運勢を表す概念です。十二支は「子(ね)・(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・(とり)・(いぬ)・(い)」で構成され、それぞれに特定の意味や属性が付されています。

地支は干支(かんし)と組み合わさり、60年周期で巡る「干支(えと)」を形成します。このため、地支は年齢や時間、運勢の流れを判断する際に重要な要素として使われ、特に占星術や風水などで重視されます。日本でも暦や干支に関連して用いられることが多く、日常生活にも広く取り入れられています。

地支の構成と意味

1. 十二支とそれぞれの意味

地支 読み方 意味・象徴
新しい生命の芽生え、出発・始まり
うし 土地が固まり出す、忍耐・準備
とら 春の訪れ、成長・発展
生気が満ちる、繁栄・拡大
たつ 物事が進展する、変化・成長
成熟、完成・進展
うま 陽気が極まる、成功・高揚
ひつじ 夏の終わり、安定・充実
さる 秋の実りの準備、収穫・調整
とり 実りがピーク、成熟・充実
いぬ 作物の収穫、完成・準備
次の始まりの準備、終わりと始まり

地支には四季や方位に対応する意味が含まれ、春夏秋冬それぞれのエネルギーや変化が象徴されています。たとえば、子は「冬」であり、生命が静かに芽生える時期、午は「夏」であり、陽気が満ちる時期を表します。

2. 方位との関係

地支は、方位と密接に関連しています。十二支は360度を12等分した30度ごとに配置され、それぞれの方角と関連付けられます。例えば、北は「子」、東は「卯」、南は「午」、西は「酉」とされ、それぞれの方角に特定のエネルギーや象意が存在すると考えられます。これにより、風水や占星術では地支が示す方角を重視して、適切な方位を選んだり吉方を判断したりします。

3. 時間との関係(時辰)

地支は時間とも関連しており、1日を12等分した「時辰(じしん)」という単位としても使われます。時辰では2時間ごとに地支が割り当てられ、各時間帯に応じた性質が示されています

時間帯 地支 読み方
23時〜1時
1時〜3時 うし
3時〜5時 とら
5時〜7時
7時〜9時 たつ
9時〜11時
11時〜13時 うま
13時〜15時 ひつじ
15時〜17時 さる
17時〜19時 とり
19時〜21時 いぬ
21時〜23時

これにより、地支は1日の中の運勢や活力の流れを示す指標としても活用されます。

地支の利用方法と実際の応用

1. 干支との組み合わせによる運勢判断

地支は天干と組み合わさることで「干支(えと)」を形成し、年・月・日の干支に基づいて運勢を判断します。干支は60年で一巡するため、これに基づく年運や日運の吉凶や傾向を占うことができます。これが九星気学四柱推命、宿曜占星術などに応用されています。

2. 風水における方位判断

風水では、地支に基づく方位を見て、特定の方角に運気を呼び込むためのインテリアや住環境の配置が行われます。例えば、十二支の方位に従って寝室や玄関を配置することで、風水的に良い気を取り込みやすくするとされています。

3. 人間関係の相性判断

地支には、地支同士の相性を表す「三合」や「六合」と呼ばれる関係が存在します。たとえば、「子・辰・申」が三合、「寅・午・戌」も三合の組み合わせとされ、三合や六合の関係にある相手とは相性が良いとされます。これを基に、相手との関係性や協力関係、相性の良し悪しを判断することができます。

地支の影響と注意点

1. 地支による性格の影響

地支は、干支占いでその人の性格や行動傾向を判断するための重要な指標とされています。例えば、「子年生まれ」の人は積極性と慎重さを併せ持つとされ、「午年生まれ」の人はエネルギッシュで行動力があるといった特徴が見られます。

2. 方位・時辰の運用における注意点

地支に基づいた方位や時間の運用では、正確な計算や知識が必要なため、占術や風水の専門家に相談することが推奨されます。誤った方位や時辰で行動した場合、逆効果となる可能性もあるため、注意が必要です。

まとめ

地支(ちし)は、十二支のことであり、天干と共に使われて時間、方位、年齢、運勢などを表すために活用され、運気や性格の判断に使われる基本的な要素です。地支と天干を組み合わせることで個人の性格や運勢、年や月の運気が判断され、風水や占星術、四柱推命などで広く活用されています。

地支の特性を知り、方位や時間を適切に使うことで、より良い運勢や人間関係を築く指針となるでしょう。

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