四柱推命の世界において、まるで磁石のように強く惹かれ合い、出会うことで全く別の性質へと生まれ変わる特別な関係があります。それが「干合(かんごう)」です。別名「夫婦の合」とも呼ばれるこの現象は、私たちの性格や人間関係、そして運命のバイオリズムに劇的な変化をもたらします。今回は、この神秘的な「天干の化学反応」の仕組みを詳しく紐解いていきましょう。
目次
干合とは?その正体と仕組み

十干が融合して生まれる「新しい気」
干合とは、十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)のうち、特定の「陽」と「陰」の組み合わせが結びつき、本来の性質を失って別の五行エネルギーへと変化(化気)することを指します。
干合の本質:
5つの干合:組み合わせと「化気」の一覧
干合が成立すると、エネルギーは以下のように変化します。これを「化気(かき)」と呼びます。
| 組み合わせ | 読み方 | 化気(変化後の五行) | 象徴するイメージ |
| 甲 × 己 | こうき | 土(中正の合) | 誠実、安定、信頼、大地のような安心感。 |
| 乙 × 庚 | おつこう | 金(仁義の合) | 勇気、剛毅、果断。古い自分を断ち切る力。 |
| 丙 × 辛 | へいしん | 水(威制の合) | 威厳、冷徹、知恵。情熱が冷静な知恵に変わる。 |
| 丁 × 壬 | ていじん | 木(淫匿の合) | 慈愛、情愛、繁殖。生命の芽生えとクリエイティブ。 |
| 戊 × 癸 | ぼき | 火(無情の合) | 礼儀、情熱、変化。古きを燃やし、華やかさが生まれる。 |
干合が人生に与える3つの影響
性格への影響:深みと複雑さ
命式(運勢図)の中に干合を持っている人は、非常に多面的でミステリアスな魅力を持つことが多いです。特定の場面で本来の自分とは違う「化気後の性格」が現れるため、周囲からは「意外な一面がある人」と見られやすく、それがカリスマ性に繋がることもあります。
人間関係:運命的な引き寄せ
自分と干合する相手とは、理屈を超えた強い縁を感じます。
- 恋愛・結婚:お互いの足りない部分を完璧に補い合うため、一目惚れや電撃的な結びつきになりやすい相性です。
- ビジネス:二人で組むことで、一人では到底成し得なかった新しい価値(化気)を生み出すことができます。
運勢の調整:エネルギーの変換
強すぎるエネルギーが干合によって抑えられたり、逆に不足していたエネルギーが補われたりします。これにより、波の激しい運勢が安定に向かう「調整役」としての機能も果たします。
四柱推命での干合の見方
占術において、干合は単に「あるかないか」だけでなく、その「位置」や「季節」によってパワーが変わります。
命式内での干合
自分の中に矛盾や葛藤を抱えやすい反面、豊かな才能を秘めていると読み解きます。
大運・年運での干合
その時期、人生に「大きな契約」や「結婚」「環境の激変」が訪れるサインです。
化気の条件
周囲の五行バランスによっては、結びつくだけで「変化(化気)」までは至らないケース(不化)もあります。この見極めが専門的な鑑定の腕の見せ所です。
よくある質問(FAQ)
Q:干合が多いと運勢は良い?
干合が多い人は、周囲と合わせる柔軟性や社交性に優れますが、一方で「自分自身が定まりにくい」という面もあります。運勢の良し悪しというよりは、「人との関わりの中で運命が動いていくタイプ」と捉えるのが正解です。
Q:相手と干合の相性なのに、喧嘩ばかりなのは?
干合は「強く引き合う」力ですが、それは「同化」しようとする力でもあります。個としての自由を奪い合う形になると、激しい衝突が生じます。あまりに絆が強すぎて、逃げ場がないと感じる時に苦しさが生まれるのです。
Q:化気(性質の変化)は一生続く?
命式にある干合は一生付き合っていく資質ですが、常に変化しているわけではありません。特定の運気が巡ってきた時にスイッチが入り、化気のエネルギーが発動します。このタイミングを知ることが、開運の鍵となります。
まとめ
干合(かんごう)は、私たちの命式に隠された「変身の魔法」のようなものです。異なるエネルギーが混ざり合い、新しい自分が誕生する。そのダイナミズムこそが、干合の最大の魅力です。
自分の中に、あるいは大切な人との間に干合があるのなら、それは「一人で完結せず、他者と交わることで真の価値を生み出せる」という宇宙からのメッセージ。結びつきが生む新しいエネルギーを信じて、運命の荒波をしなやかに乗りこなしていきましょう。





